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出不精でこもりがちなあの子を外へ連れ出す方法

あるいは、
『日々の散歩写真が増えているのにインスタグラムへの投稿が減ったたった一つの理由』

今年の春、僕はだいぶ年下の女の子と出会った。

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これは連絡先を交換した直後にいっしょに見た夜桜。あの子が撮ったものだ。

色々話しているうちに分かったのは、とにかく家にこもりがちだということ。まあ、家でできる趣味を持つ者の宿命みたいなものだし、本人が満足ならそれでいいのだが。

知り合って間もない頃、あの子が桜が見たいと言うので見頃な場所を教えた。
「せっかく情報いただきましたし、満開の桜のようなので見てきます。楽しみです。」
と返ってきたものの、結局は当たらなかった雨予報にテンションが下がり行かなかった、ということがあった。
 
だから僕は次の自分の休みの日に桜がきれいに咲いている場所を廻り写真を撮りまくった。あの子に見せるために。

そんな風にして、散歩写真を送り付けてお互いの感想を言い合うという生活が始まった。

道端で見つけた名前も分からないきれいな花、何だかよく分からない木の実、変な看板、ネコ、きれいな夕焼け。
見つけようと思えば毎日何かしら見つかるものだ。環境のせいもあるかもしれないが、花の種類の多さと移り変わりに助けられ、夏に突入した今でもこの生活は続いている。

重要なことを一つ言っておくと、僕自身もかなりの出不精だということだ。誰かに誘われてもまず出掛けない。家にこもって楽器を弾いて曲を作って本を読んでいられればそれでいい。だけどあの子は僕のことを「散歩好きでよく出掛けてる人」だと思っている。でもそれでいい。自分の目に映る事柄で判断するしかないし、誰かにとっての真実なんてそんなものだ。

勢いで書き始めてみたものの、結局僕は何が言いたかったのだろうか。
あの子に見せたくて写真を撮っているのか、それとも連絡を取る口実のためなのか、たまにもやもやしてくる。そしてずっとそわそわもしている。

ここに書けなかったことは『ひとりぼっち惑星』で送信した。何も知らない誰かがさらっと読み流してくれればいい。

なんとかあの子を外へ連れ出すことに成功した日、3年間使われていなかったあの子のPASMOは改札で引っ掛かってしまった。
その話はまた別の機会に。