トカゲ、いちごのなる木、王様。
世間は4連休らしい。連休がない自分は惨めな気持ちになってしまうのでツイッターのTLは見ない。感染症禍真っ只中だから皆通常営業なのかも知れないけど。
ギターを買った。給付金の四分の一を使って。
生活圏でハードオフを全く見かけないのでツイッターギター界隈の皆様がいつも羨ましいのだが、近所のリサイクルショップに楽器コーナーがあることを最近知り、たまに様子を見に行っている。何本もあったフェンダーのギターと古い日本製エフェクターたちが一掃されていて、定期巡回している層が居るのだなと感じた。ピックアップの保護フィルムが付いたままの新品同様レスポール、改造されたレスポール、SG、今はエピフォン専門店みたいな様相になっている。エフェクターはメタルゾーンが2台のみ。
この前来たときにはなかったエピフォンのワイルドキャットというギターに目が止まった。ホロウ構造、P-90、ビグスビー、求めていた要素が詰まっていた。しかしビグスビーの弦の張り方が間違っていて試奏できる状態ではなかった。その場では買わず、熟考するためにいったん帰った。何故か気になる自分に一番似合わないであろう白いギター。
帰ってから調べた。今は販売終了している限定モデル。Fホールから反対側のFホールの光が見えたのでフルアコだと思ったのだがリアピックアップとブリッジ部分の下にブロックが入っているセミホロウ構造だった。色違いもあり、本来なら好みな筈の赤も黒もしっくり来ない見た目だった。パールホワイトにゴールドパーツという自分の好みから一番遠い見た目なのに気になって仕方がなかった。これは恋に似ている。
翌日の夜、仕事が終わってから回収に行った(ツイッターギター界隈の人たち、ハードオフ等で安い機材を買うときにいつも「回収」という表現をしていてそれを言ってみたかった)。ケースが紛失していて、その分安くしてもらった。
雨の中、剝き身のギターを抱えて歩いて帰った。
明らかに演奏中に付いたのではない指板上の傷、殆ど減ってないフレット、なのにめちゃくちゃ剥げているフロントピックアップとアームのメッキ。前の持ち主はずっと弾いてる振りだけしていたのだろうか。
フレットを磨き指板を掃除し弦を張り替え音を出す。
ギブソンの355よりビグスビーまわりの音のざらつきが大きい。ビグスビーのざらつき、ギターではないけど恩田快人が弦高を下げて敢えてビビるようにしてあの音を出しているという話をしていたあれに近い。出音は太め。ゴツゴツ、ガツンとしていていい。ボリュームを絞ったときの音が少しもこもこするのでマスター・ボリュームにキャパシターを付けた。
これ、新品でゴールドパーツがピカピカだったらきっと買ってないだろうな。いい具合にくすんでいる。パールホワイトも少し黄ばんできている。こういう経年変化を最初から味わえるのが中古のいいところだ。
「キング」と名付けた。うちに来た日に名前が決まるのは初めてだ。このギターでロックするよ。
Epiphone - Wildkat Royale Pearl White