俺の夏は終わってしまったのか。
撮りたかった写真は工事中で入れなくて撮れなかった。
台風が過ぎ、クソ暑い。
『サマータイムマシン・ブルース』日和。
体内に眠っている火薬が強い陽射しによって着火して弾けているような、あの夏特有の感覚が自分の中から消えている。
本来のこもりがちな自分に戻っているだけなのかも知れないが。
弾けない火薬の代わりににギターを鳴らす。何も変わらない日々。
フェスにも海にも行かず、一人でたくさん散歩をして、一人で少し遠くの花火を3回も見て、一人で小洒落たイタリアンで分不相応なランチを食べ、デロリアンに3回乗り、久し振りにアジカンをたくさん聴いて、本を一冊も読んでいない、そんな夏。
強い陽射し、セミの鳴き声、色鮮やかな花、溢れてくる汗、日焼け止めの匂い。
紛れもなく夏なのだが、何かが足りない。
その足りない何かが、どうしても自分に必要なものだった気がして、萎れてしまったヒマワリを見て泣きそうになる。