カセットテープ、M3-2020春のこと1
今回のM3はアルバムのコンセプトを決める前からカセットテープによるリリースと決めていた。
CDで出すというのは今の時代にそぐわないのは前から感じていた。今回まわりの知人に確認してみたところ、車でしかCD聴かない(聴けない?)とかPCでしか聴けないとかリッピングした後はCDで聴かずに携帯音楽プレーヤーでしか聴かないとかそもそもCD再生環境がないとかスマホでサブスクがメインとか、まあ時代の流れだろう。
前回のM3-2019秋では小物にダウンロードコード付きという頒布形態が目立った。自分が認識不足だっただけで以前からそうだったのかも知れない。
自分が入手した中からいくつか紹介する。
THOMASSON『テナント募集』
小瓶に歌詞カード、縮刷写真等が入っていた。
かわいい形でずっとそのまま机の上に飾ってある。
妖精さんコンピこと『幻想妖精図鑑』(主催:しむさん)
丸められた羊皮紙を模した紙に封蝋を施すという、内容にとても合ったものだった。
『幻想種コンピ』(主催:ilodollyさん)
封蝋された封筒というシンプルながら存在感を放っていた。封筒の色は何種類もあって悩んだ挙げ句黒にした。
『スカボローフェアアレンジコンピ』(主催:石原けいこさん)
写真では分かりにくいが金箔を鏤めた特殊印刷カード。このカードだけでも飾っておきたいくらい雰囲気が好み。DLコード付きのカードという頒布形態が今の主流かも知れない。
自分は直径12cmの円盤(サインを入れてもらうのに丁度いい大きさ)に愛着があり過ぎて、拘って紙を折ったジャケットをここ何作か続けてきたこともあって、さてどうしたものか。
所有欲を満たすすてきな小物を持ち帰って音楽が聴けるなんてまるで魔法じゃないかと感動したけど、自分にそんな物が作れるのかと。
DLコードを付けるにしても実際に音が出る小物がいいなとまず思った。オルゴールとかオルゴールとかオルゴールとか、ってオルゴールしか浮かばなかった。難しい。
次に浮かんだのは楽譜だった。収録曲を全て譜面に起こしてDLコードを付ける、もう誰かやっていそうだけどなかなかいいアイデアだと思った。
楽譜を付けるならDLコードなしにしてカセットテープ+楽譜でいいんじゃないかと思い、最終的にカセットテープ+DLコードに落ち着いた。再生する度に劣化する音質の果敢無さがいいし、DLコードがなくても古より伝わる機械さえ入手できれば音楽が再生できるという点もロマンがあってすてきだと思った。