車はエンストするけどJAFは信用してない

あるいは歌と歌詞の話。

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タイトルは好きなバンドの歌詞の聞き間違いでJAFに対しては何の恨みもない。

音楽作品を聴くとき、曲のタイトルや歌詞を見るのはある程度聴き込んで音が体に染み込んでからにしている。先入観を持たずに作品に触れたいからだ。

まっさらな気持ちで歌を聴くのは難しい。英語や日本語、意味が分かる言語で唄われているとどうしても歌詞の意味が頭に入ってきてしまう。純粋に発せられている音として唄声を楽しみたいときもある。

スペイン語のラップやフランス語のハードコアを聴くのはそういう理由からかもしれない。意味が分からずこれは怒ってるのかなこっちは楽しんでそうだなと勝手に想像しているが全く違うことを唄っているのかもしれない。

しかし歌と歌詞は切り離せないものだ。感情を込めて唄うために言葉をメロディに乗せる。そうして唄われた歌は言葉が通じない人にも気持ちが伝わりそうだ。

 

聞き間違えていた歌詞はthe HIATUSの「Shimmer」という曲。

 

Now my cars is always stalling out

And I don't believe in chance

"Shimmer" by the HIATUS (Lyrics by Takeshi Hosomi)

 

chanceがJAFに聞こえてた。多分車がエンストという箇所に引っ張られてしまった。

あとはAnd I paint a coat in blackのcoat inがcurtainに聞こえてた。まあ英語の歌詞は意味や物語より韻に重きを置いていたりするので問題ないか。

この「Shimmer」という曲が大好きだ。それまでは「Insomnia」での不眠症の悲痛なSave meという叫びに共感していたのだが(今もしてるか)、I'm waking up this timeと繰り返し唄われる「Shimmer」は希望に溢れていて「Insomnia」の彼は救われたんだなと勝手に思って泣いた。

「Shimmer」は発売から3年かけてライブの最後で演奏される曲にまで成長した。うれしかった。Keeper Of The Flame Tour最終日、新木場Studio Coastで武道館ライブを発表した時のアンコールが「Shimmer」だった。あの場に居合わせたこと、本当に宝だ。終演後めでたい気分で飲めない酒を飲み、最寄り駅に着く頃にはふらふらで、這いつくばってホームのベンチまで辿り着き少し休んでから帰宅した苦い思い出。

武道館で「Shimmer」が奏でられることはなかった。