自分に足りないもの

 ここ数日絶望的な気分が続いている。手持ちのギターを全て燃やしてしまおうかと思うほどだ。9mmの日の配信ライブも観る気力がなかった。
 だからという訳ではないが4週間続けていたことをやめた。

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 ジュリア・キャメロン「新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。」サンマーク出版

 12週間で終わるし、という軽い気持ちで始めたのだが、やればやるほど自分のダメな部分が見えてきた。こういう取り組みを始める遙か前の段階で人生そのものに躓いていることが自覚できただけで自滅。
 毎朝「モーニング・ページ」というものを書く。手書きで意識の流れを書き留める。3ページの空白を埋めるなら何を書いてもいい。朝一で頭の中の膿を出してしまおうということだ。これは続けられた。しかし終わりに自分を肯定する言葉を書くという課題がどうしてもできなかった。これができなかったことで後に出てくる課題がこなせなくて行き詰まった。
 創造性を邪魔する三人の敵、創造性を認めてくれる三人のチャンピオン、障害になっている三人、育ててくれる三人、どれも書けなかった。一人でずっとやってきたつけが回ってきた。孤高なんていうかっこいいものではなく、ただの孤独。音楽のことを相談できるほど仲のいい人も居ないし、好評価を受けるほど人気も出ないし、批判的な意見が耳に入って来るほど広まってもいない。続いて、「あなたを、物事を達成できる賢い善良な人間として扱ってくれる友人に電話をかける」というのが出てきて、もうこれは無理だと思った。
 それでもモーニング・ページは続けていたのだが、蓋をしていた心の闇を書き出すと止まらなくなり、その日一日暗澹とした気分を引きずってしまう。ダメな部分を自覚するという点では自分を変える取っ掛かりになりそうだったが、根っからのダメ人間なので落ち込むことしかできなかった。
 悩みごとを相談する友人も、いざという時頼れる家族も居ない、というのはやはり問題なのだ。姉の結婚式に出席した時のことを思い出す。同級生、お世話になった先生、仕事関係の人、ハンドベルチームのメンバー、とにかく姉はたくさんの人に祝福されていた。その時ふと、自分が結婚式を挙げるとしても誰も呼べる人が居ないなと思って悲しくなった。後日、出なかった二次会の楽しそうな動画を観てまた落ち込んだ。結婚することもなく今に至るのでそんな心配はする必要すらなかったのだが。
 人間関係を築くどころか人付き合いが全くないという今の状態から抜け出さないと、何事も成し遂げることはできないのだろう。

 どんな人でも、
 何歳からでも、
 創造的に生きられる。

 と折り返しに書いてあるのだが、自分はその「どんな人」の中にすらまだ入れていない。