深夜の2時間DTMと毎日リフ作りのこと

 深夜の2時間DTMにはもう参加しないかも知れない。

 遠野朝海さんがブログに2時間DTMのことを書いていた。ちゃんと自分で課題を設定して取り組んでいて頭が下がるばかりだ。遠野さんにはピアノと歌という強みがある上にそのまわりのこともちゃんとしていて個性も持ち合わせていて、敵わないなという思いが強い。
 リアルタイムで参加すると翌日の仕事に差し支える。しかしタイムフリーの遅刻参加だと同じ時間を共有して取り組んでいるという一体感がないのでやる気が出ない。難しいところだ。出されるお題には自分ひとりでは開けることのない引き出しをこじ開けてもらう感じで面白いのだが。

 自分はDTMには向いていない。DAWに必要な音源を買い足せば学生の頃ずっとやりたいと思っていたことが可能な世の中になっていたが、PCまわりの技術革新が進んでいる間に自分のやりたいことが変容していた。作曲家よりは演奏家、結局ロック・ギタリストとしてありたいという思いが強くなっていた。
 苦手なことを遠ざけ得意なことに逃げているのか、持ち味を伸ばしているのか、よく分からない。
 DAWは高機能MTRとしてしか使っていないので10年以上前のマックブックで事足りる。

 2時間DTMの代わりという訳ではないが、毎日リフを作る取り組みをしている。別にギターでと決めている訳ではないが今のところまだピアノは使っていない。
 その日感じたことを音に変える。押しつけられたお題より自然に楽器と向き合える。それがやり場のない気持ちの浄化作用にもなっている。
 日々呼吸をするように自然体でさらっとリフが作れるようになりたい。

旅に出られない

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 働き始めてから旅に出たことがない。連休が取れない。正月も夏も、まとまった休みがある訳ではない。土日祝日はほぼ働いてるので数少ない友人たちと予定が合わせにくい。ここのところ2連休すらない。法事で父の実家に2泊したのが一番長く取った休みだ。

 ここでこんなことを吐露しても意味はない。だったら転職すれば済む話だと言われそうだ。職を変えれば生き方も変わる。

 日帰りだったら旅に出られるが、それにも限度がある。去年ピアノを聴くためだけに行った浜松が一番の遠出だろうか。鈍行で行ったのが間違いだったのかもしれないが。

 問題は旅に出られないことそのものではない。旅行に行かないということで上から目線でものを言ってくる人が正直鬱陶しい。職業柄年に2回の超長期休暇があり、その都度海外旅行に出ている人と話した時もパスポートを持っていないことを口にしただけで呆れられた。旅に出て日常から離れてみないと視野が狭くなるというようなことも結構言われる。旅に出る人は口を揃えたかのように同じようなことを言う。日々の息苦しさが旅に出たことによって解消される訳ではないし、息抜きにはなっても変わらない日々が待っているのだから日常の中で活路を見出した方がいいと思ってしまう。こういう考え方こそが視野狭窄なのだろうか。旅に出ないと視野が広がらないという考え方自体も十分に視野が狭い。想像力の敗北。

 ボラ・ボラ島の夕焼けの話を思い出す。観光客の誰もが感動する美しい夕焼けだが、地元で毎日それを見て育った人は何も感じていないという。

 要は日々をどう捉えどう感じて生きていくかだと思う。

 自分は土日が休みだったとしても友人とは会わないかもしれない。長期休暇が取れたとしても旅には出ないかもしれない。だいたい旅行中、ギターはどうするのだ?弾いてないと鈍りそうだ。

 ギターのことも音楽のことも忘れて、好きな詩集と小説だけ持って旅に出てしまいたいと思いながら、旅には出ずに日常をやり過ごしている。

毎日リフ作りのこと

 毎日リフを作っている動画投稿、今日で20日目。順調に続いている。1週間ごとに振り返ろうと思っていたがそれはやめた。
 昨日、ちょっとした事故が起きた。何となく作って投稿したアルペジオ、遠野朝海さんが深夜の2時間DTMの「アコースティック・ギターアルペジオ奏法」というお題でやった曲だった。発表当時遠野さんの投稿に合わせて自分だったらどう弾くかなと何回かさらったのは覚えている。ひと月半経ってすっかりそのことを忘れていたがどこかに響きが残っていたのだろう。コード進行はなぞっているもののアルペジオ自体は自分で練ったものなのでまあいい。与えられた曲にフレーズを考えて当てるのも立派なリフ作りだ。そして今日は開き直ってさらにその続きっぽいのをやった。
 毎日リフ作り、2時間DTMと違い自分のペースでできるのがいい。翌日の仕事に差し障ることもない。しかし全くと言っていいほど反応がない。余りにも寂しいので途中からインスタグラムの投稿をツイッターに転載するようにした。それでも殆ど反応はない。自分の演奏力の向上と癖の把握とそこから引き出しを増やすためにやっているので周りの反応は関係ないといえば関係ないのだが、投稿している以上気にはなる。結局消えない承認欲求。
 ベーシストの横山渉さんからいいねをもらったりするのがうれしい。

多様性として許容されるのか

 自分が好きな映像作品について書いていたら横道に逸れて本筋に戻れそうになくなったので、そのことをここに独立した記事として書いておく。

 「お前らは無駄飯食ってるガキなんだから」

 小学校の先生に言われた言葉が今も響く。何かやらかしての説教だったはずだが、何をやらかしたのかは全く覚えていない。なのに言われたことははっきりと覚えている。
 その頃は考えてもみなかったが、この先何も残すことなく生きていく自分は今も無駄飯食らいなのではないかと考えてしまう。社会の構成要素ではあるはずだが欠けても誰も困らない。誰かの役に立っているという実感がない。
 ヒトは多様性を獲得することで種として存続してきた。極端な譬えだが、同じ食べ物の食中毒で集団が全滅というような事態を回避するために、個体ごとに嗜好が違い好き嫌いがある。全体で見れば不必要な個人は居ないという考え方だ。余裕というか遊びというか、そういう幅が齎す効用。役に立っているのか立っていないのか、集団にとって必要な要素なのかそうでないのかは、神の視点をもたない個人では判断できないのかもしれない。
 こんなことがぐるぐると頭の中を巡るのは疲れているからだろうか。
 ギターを弾くという行為も、楽器屋の売り上げには繫がっているし経済を回しているという観点では役に立っている。まあギターは誰も聴いてなくても世界の役に立っていなくても弾き続けるのだが。
 逸れた横道からさらに逸れて、結局書こうと考えていたことと違うことを書いていた。
 フリック入力と違いキーボードを打鍵していると自動手記みたいになってしまう。
 それにしてもポメラ、お前が大学生の頃に居たら課題や論文がとても楽にこなせたのにな。

音楽仲間が欲しかった。

 ツイッターには戻れそうにない。ここのところ毎日リフ作り動画の転載ツイートしかしてない。
 学校に行かなくなるあれといっしょだ。最初は1日ぐらい休んでも大丈夫かなという気持ちで始まって、まああと2日休めば週末だしと追加で休み、何となく戻りづらくなってそのままずるずると休んでいたら夏休みに入ってしまい、休み明けにしれっと戻れば気づかれないかなと考えつつ二の足を踏んでいたらいつの間にか冬休みに入っていたというあれだ。
 そうならないようにたまにTLを覗く。誰かが作った曲のよさに打ちのめされて感想も伝えずにそっと閉じてしまう。ここは自分の居場所ではないという思いがまた強まる。うまく馴染める気がしない。

「ライブハウスにしか居場所がないお前ら」

 あるバンドのボーカルがいつも言っていた。「学校や会社でお前らがどんなに厭な奴か知らないけど、今ここに居るお前らが本当のお前らだからな」と。それ、逃げてるだけなんじゃないのといつも思っていた。ライブを観ている時間がいくら楽しくても戻るべき日常は何も変わらずそこにある。全く共感できずに覚めていく。会場は盛り上がる。

 自分はというと、学校にもライブハウスにも居場所がなかった。自室以外に居場所がなかった。周りに音楽に興味のある人間が居なかった。

 大学の軽音サークルに入りかけたことがあった。
 初めて部室を訪れたとき、そこにあったストラトとマーシャルでイキッてイングヴェイを弾いた。同じ新入生に「君がギターやるなら俺ベースに転向するからいっしょにバンドを組まないか」と誘われたが、自分よりレベルが低い人たちとやってもなと躊躇してその軽音サークルには入らなかった。大学で空き時間にギターを弾く環境があったらもっと上手くなっていただろうに。得られる経験が周りの演奏レベルに左右される訳でもないと今なら思う。

 バンドで出ていたラジオ局のイベントで知り合った、相棒と言って差し支えない鍵盤弾きといっしょにやっていた時期もあった。シンセが並んでいる彼の部屋で曲を持ち寄りセッションしたり、泊まり込みで曲を作ったり、楽しかった。俺が活動の仕方で行き詰まっていたときに声を掛けてもらい彼のバンドといっしょにスタジオに入ったこともあった。あのままずっといっしょにやっていたらどうなっていたのかなと思ったりする。彼といっしょに作った音源が1曲だけ手元に残っている。
 俺よりギターが上手い後輩からも「自分がベースをやるからあなたとバンドがやりたい」と言われたことがあった。結局彼とは一度じっくり話をしただけだ。

 振り返ってみると居場所も仲間も得られる機会があったのに、自分で棒に振っていたのだな。少しでも妥協するくらいなら独りでやろうという姿勢が間違っていたのかも知れない。

ポメラニアンになりました。

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 ポメラを買った。文筆を生業としている訳でもないのに。
 しかし日常的に大量の文章を書いてはいる。手帳には日記のようなものを書き、戯言をメモ帳に書きつけ、思いついたアイデアはノートに書き殴っている。曲作りや制作の過程を記しているノートもある。
 文章を書く一番の理由は、頭の中に溢れる大量の雑多な考えや思いに行き場と秩序を与え、言葉に変換して頭の外へ出すことだ。そうしないとただでさえ低い自分の頭の処理能力がさらに落ちてしまう。
 ある程度まとまった文章を書くには電子媒体が楽だ。文章の添削、構成の入れ替え等、電子入力の手軽さと助けがないと考えがまとまらない。特に自分のような書きながら思考を整理していくような人間は。最近は某アプリでPCとスマホを同期させて管理をしている。出先ではスマホでの文章作成が主になるがフリックでは思考の速度に入力が追いつかない。スマホBluetoothキーボードを繫いで試していた時期もあるが、変換候補の選択に癖があったり使えないキーがあったりショートカット・キーが使えなかったりとフリック入力の方がまだましだと感じてやめた。
 ポメラ、使い勝手がとてもいい。電源ボタンを押してから爆速で起動する。スマホと違い通知は来ないしつい手癖でツイッターのTLを覗いてしまうこともない。執筆作業に集中できる。駄文を捏ねくり回すことを執筆と言っていいものかどうかは疑問だが。MacBookにHHキーボードを繫いで文章入力をしている人を見かけたことがあるが、テキスト・エディタを使うだけならポメラだけでいい。キーボードは小さ過ぎず丁度いい大きさで打ち心地もいい。余計な機能は一切なく必要な機能は揃っている。
 結論、さっさとポメラを買えばよかった。
 欲を言えばこのまま直接Evernoteと連繫取れたりはてなブログに投稿したりできればいいのになと思う。

 

この記事はポメラで入力しQRコード読み取りでスマホに取り込んだ。この文量でQRコード6枚、これ以上長い場合は別の方法で取り込んだ方がいいだろう。

毎日リフ作り第1週

毎日新しいリフを作る、第1週目の振り返り。

ツイッターにもインスタグラムにも何も書き込みたくないのでここに書いておく。どうせ誰も見てないし。

 

1日目 ドロップD、オクターバー

https://www.instagram.com/p/CBkyVwCBJYD/?igshid=31b2f3pilqtt

たまたまオクターバーを引っ張り出してたのでそのまま低音の響きが気持ちいいリフを弾いた。単音ユニゾン万歳。

 

2日目 アコギでアルペジオ

https://www.instagram.com/p/CBmluS5hAtt/?igshid=u80qi5vq55zn

行き詰まったらアコギに持ち替えようと思っていて2日目で早くもアコギ登場。開放弦を活かしたアルペジオ、要はいつものやつ。

 

3日目 アナログ・ディレイ

https://www.instagram.com/p/CBp5nU0hOpo/?igshid=u7qgmhvhp7ky

この日は何も浮かばず、ディレイを繋いで事なきを得る。勢いで弾き切っているこの感じ、やはり自分はロッカーなのだと思った。セオリー通りにディレイを歪みの後段に繋いでいる人ばかりだけど、こういうのを弾くときは歪みの前段がいい。このことは広めていきたい。

 

4日目 アコギ

https://www.instagram.com/p/CBrm_3whkEZ/?igshid=p1barvj6n51z

プリングとハンマリングの箇所が弱くて上手く弾けてないと思っていたが動画を再生するとちゃんと鳴っていた。客観的に確認するの大事。

 

5日目 アコギ

https://www.instagram.com/p/CBvHxAahX8y/?igshid=1w5gllmotlq2p

嵐のように風が強かった日。そういうリフになるかなと思いながら帰ったが、落ち着いたものになった。コードの中の強調したい部分のみ2音だけ残すという弾き方をいつもするのだがこれの後半もそう。5度だけ3度だけとか。要はいつものやつ。

 

6日目 アコギ、スラップ奏法

https://www.instagram.com/p/CBxr9QrBu2G/?igshid=8umzgsxj84b4

今までやってないことにも挑戦しようと思いスラップを。正しいやり方がよく分からない。ギターは弦間が狭くて人差し指の爪の付け根の皮が引っ掛かって捲れてしまう。突っかかったけど録り直せなかった。精進します。

 

7日目 アコギ

https://www.instagram.com/p/CB0E1yqhCIM/?igshid=1s7md10o79s2b

午前中、雨の中を散歩してるときに今日はこういうのにしようと決めた。ルートと上2音だけという、まあいつものやつ。

 

自分の実力を上げるためにこの取り組みを始めたけど、まだ1週間なので効果は判断できない。

基本はエレキギターで、変化をつけたいときはアコギで、と考えていたのに7回中5回がアコギという自分でも驚く結果になった。

その日の気分でぱっと組み立てる、というやり方でやっているが、何も思い浮かばなかったらどうしようという恐怖を毎日感じている。刺激的でいいけど、これがストレスに変わったらやめると思う。